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病名

バセドウ病(甲状腺)

甲状腺の病気;

甲状腺はのどの前側にあるホルモン分泌器官で、身体の新陳代謝を司る甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺には大きく分けてホルモン異常が問題になる病気と、甲状腺の中に出来る「しこり」が問題になる病気とがあります。甲状腺内科は主としてホルモン異常に対応する科です。

本来は甲状腺の働きは、脳の視床下部(ししょうかぶ)-下垂体(かすいたい)という部分が司令中枢になっており、この中枢が血液中の甲状腺ホルモン量を常にモニターして、足りなくなったら甲状腺を刺激して必要な分を作らせ、足りすぎていたらそれ以上作らせないようにブレーキをかける、といったかたちで甲状腺の働きを調整しており、常に身体にとって必要十分量の甲状腺ホルモンが分泌される仕組みになっています。この仕組みに何か不具合が生じると、甲状腺ホルモン量が適正な状態を保てなくなり心身の不調を生じます。

代表的な病気としてはバセドウ病、橋本病などがあり、当院ではこれらの病気を主に診療しております。

甲状腺にできた「しこり」が問題になる場合、外科系の領域になることもあり、細胞の検査などが必要になる時などは適切に提携先医療機関への紹介を致します。

なお、のどにものがつかえる感じや違和感がある、などの症状から甲状腺の病気を心配する方もおられますが、甲状腺の病気が原因でそのような症状が出現する可能性は実は少ないです。

バセドウ病(甲状腺);

バセドウ病は甲状腺ホルモンの合成が多くなりすぎて、全身の代謝が過度に高まることにより、下記のような様々な症状が現れる病気です。

□体重が減る

□食欲が増す(逆に食欲が落ちることもたまにあります)

□精神的に落ち着かない

□動悸がしやすい

□指先がふるえる

□暑がりになり汗をかきやすい

□下痢をしやすい

□微熱が続く

過剰にホルモンを作りすぎてしまうという背景には免疫が関与しています。免疫というシステムは、侵入してくる「ばい菌」や内部で生じるがん細胞など、身体を侵す「敵」を攻撃・排除し、健康を維持するための大切な仕組みです。ところが、この免疫システムが、まれに敵と間違えて自分自身の体の一部を攻撃してしまう病気があります。これを「自己免疫疾患」といい、バセドウ病もこの一種です。

バセドウ病は、自己免疫により、甲状腺を攻撃して異常に刺激する免疫物質である「抗体」が作られてしまい、必要以上に甲状腺ホルモンを作るスイッチが入ってしまう病気です。なぜ自分の体を攻撃する抗体が作られてしまうのかはわかっていません。この抗体が、脳の司令中枢の指示を無視して甲状腺を刺激し、どんどん甲状腺ホルモンを作らせてしまいます。バセドウ病の患者様の15%くらいは親・兄弟も同様になりやすく、遺伝的な要因が一部関係していると考えられますが他の未知の要素もあるようです。

バセドウ病をお薬で治療して治った状態になる確立は五分五分位とされていて、お薬を内服している間は落ち着いていてもやめると再発してしまう人もいます。治りにくい方は手術や、放射性ヨードのカプセルを内服するアイソトープ治療と呼ばれる治療を実施することがありますが、その際は専門機関をご紹介致します。またお薬での治療は副作用が起こることもごくたまにありますので、特に開始間もない時期はこまめに経過を追っていく必要があります。

なお、バセドウ病では、眼が出ることが代表的な症状のようにいわれています。すべての患者様で眼が出るわけではありませんが、確かに眼の症状をきっかけに受診する人もいます。

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